カラカウア王 ハワイ メリーモナーク

世界最高峰のフラダンス競技会、メリーモナーク・フェスティバルの歴史や内容を知りたい!

メリーモナーク・フェスティバルは、毎年4月、イースター(復活祭)の時期に、ハワイ島のヒロで開催される1週間のお祭りです。そのメイン・イベントが世界最高峰といわれるフラダンス競技会です。
今回は、このメリーモナーク・フェスティバルについて、その歴史的な背景や競技会の内容などをご紹介させていただきますね。

メリーモナーク・フェスティバルの歴史

メリーモナーク・フェスティバルが誕生したのは、1964年のことです。
ヒロは、かつてはホノルルに次ぐハワイ第2の都市として栄えていましたが、第2次大戦後の不況と、1960年にヒロを襲ったチリ地震津波の被害で、経済が低迷していました。この状態から抜け出すため、ハワイの伝統文化をこよなく愛し、キリスト教徒によって禁止されていたフラダンスを復活させた、メリーモナーク(陽気な君主)こと、カラカウア王にちなんだお祭りを立ち上げることになったのです。イースターの時期は、観光客が最も少ない時期だったために選ばれました。

出展:ウィキメディア・コモンズ

メリーモナークことカラカウア王(出展:ウィキメディア・コモンズ)

第1回メリーモナークフェスティバルは、ひげコンテストやビールの一気飲み大会など、パーティー好きのカラカウア王らしい、様々な楽しい催しが行なわれました。
お祭りのコンテンツは次第に変化して、1970年頃までに、今のようなフラダンス競技会になっていきました。「カヒコ(古典フラ)」と「アウアナ(現代フラ)」というジャンルが確立したのもこの頃です。

初期の「町おこし」のお祭りと、今のフラダンス競技会、どちらが良かったのか?という議論については、いろいろな見解があるかもしれませんね。でも、メリーモナーク・フェスティバルの競技会が、カラカウア王が復活させた「HULA」というハワイの伝統文化を真剣に伝承し、クリエイティブに発展させるための、世界最高峰の場となったことについては、疑う余地はないと思います。

フラダンス競技会の内容

お祭りとしてのメリーモナーク・フェスティバルは、日曜日(イースター)から土曜日まで、1週間にわたって開催されます。週の前半は、パレードや地元のフラ・ハラウ(フラダンス教室)の方々によるパフォーマンス、クラフトフェアなどが行われます。

競技会は、木曜日から土曜日までの3日間、ヒロ市内のEdith Kanakaole Stadiumで行われます。(※クリックすると地図が開きます)

3日間の競技内容は、以下のように決められています。

木曜日 ミス・アロハ・フラ

ミス・アロハ・フラは、女性ソロ部門の競技です。各ハラウ(フラダンス教室)の代表として選ばれた女性が、ソロで踊ります。出場資格は、年齢が18歳から25歳であること、未婚で子供を持たないことなど、厳しく定められています。
毎年10人前後の方が出場します。カヒコ(古典フラ)、アウアナ(近代フラ)、そしてオリ(チャント)が披露され、その後審査、授賞式と続きます。
総合最高点のダンサーには、「ミス・アロハ・フラ」という称号が与えられます。

© CC BY-SA Thomas Tunsch / Hula0080200.jpg (Wikimedia Commons).

金曜日 団体カヒコ(古典フラ)

女性グループ、男性グループがランダムに出場するカヒコ(古典フラ)の競技です。各グループの持ち時間は7分。オリ(詠唱)、カイ(入場の踊り)、メレ(演舞曲)、ホイ(退場の踊り)という、4つのパートで構成されます。打楽器とチャントに合わせて踊る、伝統的で神聖なフラが披露されます。

© CC BY-SA Thomas Tunsch / Hula0081110.jpg (Wikimedia Commons).

土曜日 団体アウアナ(近代フラ)

団体アウアナ(近代フラ)の競技では、前日の出場グループが同じ順番でステージに立ち、生演奏の歌と音楽に合わせて踊ります。カヒコと同じく、持ち時間は7分。カイ(入場の踊り)、メレ(演舞曲)、ホイ(退場の踊り)という、3つのパートで競技します。

© CC BY-SA Thomas Tunsch / Hula0082200.jpg (Wikimedia Commons).

表彰

アウアナ競技が終わった後、審査、そして授賞式が行われます。審査は、踊りの技術だけでなく、ハワイ語の発音や芸術的な表現力など、様々な項目で採点されます。
入賞グループは、下記の部門ごとに発表されます。点数も公表されます。

・団体男性カヒコ部門
・団体女性カヒコ部門
・団体男性アウアナ部門
・団体女性アウアナ部門
・団体男性総合
・団体女性総合
・団体総合優勝

日本では・・・

メリーモナーク・フェスティバルを生で観たい!と思っても、遠いハワイ島ヒロまで行かなければいけないし、そもそもチケットもなかなか手に入らないし・・・(涙)
そんな日本のフラダンサーたちのために、毎年9月、東京でフェスティバル・ナ・ヒヴァヒヴァ・ハワイが開催されます!
メリーモナーク・フェスティバルと、ハワイのグラミー賞と言われる、ナ・ホク・ハノハノ・アワードの入賞者が来日して、その素晴らしいステージを同時に観ることができるのです!日本のフラダンサーとハワイ大好きな人たち必見のステージなんですね!


フラ(hula)は、ハワイの伝統的な歌・踊り・音楽がミックスした総合的な芸術で、宗教的な儀式でもあります。

ハワイの伝統芸能フラ(hula)には、「ダンス」という意味が含まれています。
そのため、フラ(hula)と呼ばれる事も多いのですが、「フラダンス」の方が一般的です。
このサイトでは「フラダンス」と表記させていただいております。

情報源: ハワイの教養として、フラダンスのことをきちんと知りたい! | MUSBIC/ムスビック


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