「Aia Ni’ihau Ku’u Pawehe」 ニイハウ島の風景や伝統と愛しい人を重ね合わせたカヒコ(古典フラ)

文字を持たなかった古代ハワイの人々は、オリ(詠唱)やメレ(歌)というかたちで、島の自然や様々な伝説、神話を伝えてきました。
今回は、ニイハウ島を舞台に、島の美しい風景や伝統を伝えるカヒコ(古典フラ)の動画をご紹介させていただきます。

 
ご紹介する動画は、毎年イースターの時期にハワイ島ヒロで開催される、世界最高峰のフラダンス競技会、メリーモナーク・フェスティバル、2008年大会で披露された、カヒコ(古典フラ)のパフォーマンスです。

メリーモナーク・フェスティバルのカヒコ(古典フラ)部門は、 オリ(詠唱)、カイ(入場の踊り)、メレ(演舞曲)、ホイ(退場の踊り)という、4つのパートで構成されます。

メレは「Aia Ni’ihau Ku’u Pawehe」、ニイハウ島の風景や伝説に愛しい人を重ねて描いた、古い歌です。
一糸乱れぬ素晴らしいパフォーマンスをお楽しみくださいね!

 
※記事のトップでご紹介している写真は、ニイハウ島の北岸から見えるレフア島です。レフア島のほかにも、ニイハウ島の様々な場所が、このメレの中に登場します。

 

 

タイトルの”Pawehe(パヴェヘ)”とは、ニイハウ島で作られる、カヤツリグサの葉を織った、柔らかいマットのことです。
ニイハウ島で作られるマットは、折り目の細かさ、デザイン性、柔らかさで、ハワイ最高の品質と言われています。

ニイハウ島のマットには、”Pawehe(パヴェヘ)”と呼ばれる、独特の幾何学模様が織り込まれています。もともと”Pawehe(パヴェヘ)”はその幾何学模様のことですが、ニイハウ島で作られるマット自体も意味します。
今回ご紹介するメレ(詠唱)では、このマットを愛しい人にも例えているようです。

カヤツリグサは、ハワイ語では”Makaloa(マカロア)”といいます。ハワイの島々では、マットはほとんどがラウハラで作られますが、カヤツリグサの葉もよく使われます。
カヤツリグサのマットは、柔らかくしなやかなので、主に寝具として使われてきました。

 

ニイハウ島で作られたカヤツリグサのマット 幾何学模様が施されている(ホノルル美術館所蔵 出展:Wikimedia Commons)

 

※ニイハウ島については、こちらの記事もご覧くださいね!


E Ni’hau o Kahelelani He ‘aina lua ‘ole ku i ka nani 「首長カヘレラニのニイハウ島よ、その美しさは他の土地とは比べ物になりません」 カウアイ島の南西27㎞にあるニイハウ島、かつてカウアイ島と陸続きだったこともある、その小さな島は、ハワイ諸島の中では最も古い島とされています。

情報源: 島全体が私有地 ハワイ諸島の最西端に静かに佇む「シークレット・アイランド」ニイハウ島 | MUSBIC/ムスビック


※ラウハラについては、こちらの記事もご覧くださいね!


ハワイ固有の植物ハラ(Hala) ハワイでは、ハラの葉を編んだ工芸品を「ラウハラ工芸品」または単に「ラウハラ」と呼び、古くから様々な用途に重用されてきました。「ラウハラ」とは、ハワイ語で「ハラの葉」という意味です。 ハラは、海岸線で生育します。 幹から八方に伸びる気根が、まるでタコの足のように見えることから、日本では、タコノキと呼ばれている植物の仲間です。

情報源: 丈夫でしなやかな”ラウハラ工芸品”は、自然と共存していた先人たちが見出し、編み出した芸術品! | MUSBIC/ムスビック


フラ(hula)は、ハワイの伝統的な歌・踊り・音楽がミックスした総合的な芸術で、宗教的な儀式でもあります。

ハワイの伝統芸能フラ(hula)には、「ダンス」という意味が含まれています。
そのため、フラ(hula)と呼ばれる事も多いのですが、「フラダンス」の方が一般的です。
このサイトでは「フラダンス」と表記させていただいております。

情報源: ハワイの教養として、フラダンスのことをきちんと知りたい! | MUSBIC/ムスビック


 

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