「クイーンズ・ジュビリー(Queen’s Jubilee)」リリウオカラニ女王が大英帝国ヴィクトリア女王に捧げた歌の贈り物

癒しのハワイアン・ミュージックの礎を築いたと言われる、ハワイ王国最後の女王、リリウオカラニ女王。
女王が残した歌曲は、160を超えると言われていて、多くの歌が今も歌い継がれ、愛されています。

リリウオカラニ女王の作品の中から、「クイーンズ・ジュビリー(Queen’s Jubilee)」をご紹介いたします。

タイトルのクイーンとは、リリウオカラニ女王ではなくて、英国のヴィクトリア女王のこと。
「クイーンズ・ジュビリー(Queen’s Jubilee)」は、ヴィクトリア女王の即位50周年を祝福するために、リリウオカラニ女王が作られた歌なのです。

 

「クイーンズ・ジュビリー(Queen’s Jubilee)」誕生の背景

19世紀、大英帝国が栄華を極めた時代を象徴する女王として知られる、ヴィクトリア女王―その治世は63年にも及び、大英帝国は、政治経済のみならず、文化・技術面でも繁栄しました。

1887年6月20日、ヴィクトリア女王の在位50周年を記念する式典が開かれました。飛行機のないこの時代に、なんと世界50か国の王室・皇室の方々が参列しています。
ハワイ王国からは、当時の国王カラカウア王の奥方である、カピオラニ王妃と、王位継承者であり、摂政として国王を補佐していたリリウオカラニ王女が、カラカウア王の名代として出席しました。

「クイーンズ・ジュビリー(Queen’s Jubilee)」は、式典でヴィクトリア女王に拝謁したときに、ヴィクトリア女王に強いマナ(聖なる力)を感じたリリウオカラニ王女が、宿泊先に戻ってすぐに曲を作り、翌日ヴィクトリア女王に贈ったと言われています。

 

1887年ヴィクトリア女王在位50周年記念式典でのウェストミンスター寺院記念礼拝を描いたウィリアム・エワート・ロックハートの絵画(出展:Wikimedia Commons)

 

「クイーンズ・ジュビリー(Queen’s Jubilee)」の素敵な動画をご紹介いたします!

歌は、ハワイを代表するアーティストの1人、ウェルドン・ケカウオハ(Weldon Kekauoha)。2007年に発表したアルバム「Ka Lehua Ula」に収録されています。

ハワイ州最高裁判所、プリンスクヒオ連邦ビルなど、ハワイ王国の歴史を感じさせてくれるスポットで撮影された、素敵なフラダンスの動画です。
お楽しみくださいね!

 

 
動画の中で象徴的に登場する建物は、オアフ島のホノルル・ダウンタウンにある、アリイ・イオラニ・ハレ(Ali’iolani Hale)と呼ばれる建物です。建物の正面には、カメハメハ大王像が建てられています。
アリイ・イオラニ・ハレ(Ali’iolani Hale)は、もともとカメハメハ5世の宮殿として建てられたものの、完成前にカメハメハ5世は亡くなられ、その後カラカウア王の時代には、政府のオフィスとして使われました。現在は州政府の最高裁判所となっています。

 
☆おまけの情報☆
動画の後半は、NG集になっています。
素敵な動画を撮影するための苦労が伝わってきて、微笑んでしまいますよ(^^)

 
「クイーンズ・ジュビリー(Queen’s Jubilee)」が収録されているウェルドン・ケカウオハのアルバム「Ka Lehua Ula」はこちらです。

 
※リリウオカラニ女王については、こちらの記事もご覧くださいね。

古代ハワイの音楽と、現代ハワイの音楽。 フラダンスのカヒコ(古典フラ)とアウアナ(近代フラ)に象徴されるように、ハワイの音楽は、19世紀を境に、大きな隔たりがあります。 古典的な民族音楽から、世界中で愛されるハワイアン・ミュージックへの変化は、どうして起きたのでしょう? 時代の流れ?西洋の影響? 調べてみましたところ、とても興味深いことがわかりましたので、ご紹介させていただきます。

情報源: リリウオカラニ女王~古代ハワイの民族音楽と現代のハワイアン・ミュージックの橋渡しをしたのは国家元首! | MUSBIC/ムスビック

 


フラ(hula)は、ハワイの伝統的な歌・踊り・音楽がミックスした総合的な芸術で、宗教的な儀式でもあります。

ハワイの伝統芸能フラ(hula)には、「ダンス」という意味が含まれています。
そのため、フラ(hula)と呼ばれる事も多いのですが、「フラダンス」の方が一般的です。
このサイトでは「フラダンス」と表記させていただいております。

情報源: ハワイの教養として、フラダンスのことをきちんと知りたい! | MUSBIC/ムスビック


 

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