ハワイの伝統楽器~フラダンスに欠かせない大切な道具たち~

Forest & Kim Starr

ハワイの伝統的な歌・踊り・音楽がミックスした総合的な芸術で、宗教的な儀式でもあるフラ(Hula)。
そこでは、さまざまな道具が用いられていました。音を奏でる楽器や、踊り手が身につける装飾品のレイなど。全ては、ハワイの人々が神々と交わるための、とても大切なものでした。
今回は、ハワイの伝統的な楽器についてお伝えさせていただきますね。

ハワイに西洋人がやってくる前の時代、ハワイの人達は、身近な材料で作った楽器を使用していました。これらを総称して「ハワイの伝統楽器」と呼ばせていただきます。

ハワイの伝統楽器は、楽器と言うよりも神具といった方がしっくりくるかもしれませんね。
たとえばパフと呼ばれる大型の太鼓。ポリネシアに広く伝わる打楽器ですが、使用する場所はヘイアウ(神殿)、使用できる人は、クムフラ(フラダンスの先生)や歌い手に限られていた、という部族もあったようです。

 

後ろの大きな太鼓がパフ(ビショップ博物館にて)
後ろの大きな太鼓がパフ(ビショップ博物館にて)

 
ハワイの伝統楽器の材料は、どれもハワイの人たちにとって身近なものです。
イプ(ひょうたん)、オヘ(竹)といった、ハワイ固有の植物や、ニウ(ココヤシ)、ウル(ブレッドフルーツ)といった、古代ポリネシア人が「大いなる旅」によってハワイに伝えた植物、そしてマノー(サメ)やカラ(テングハギ)といった、魚の皮などが使われました。

ハワイアン・カスタネットと呼ばれるイリイリは、石を2つ重ねあわせて音を出します。片手で2つの石を持って音を出すのは、けっこう難しいんですよ!

 

イリイリ
イリイリ

 

ポリネシアの他の島々と同様、ハワイの人たちは文字を持っていませんでした。儀式の作法や楽器の作り方、使い方などは、師から弟子へと、全て口承で受け継がれていきました。

ハワイの人々やフラダンスが初めて記録に登場するのは、18世紀、イギリス人のキャプテン・ジェームズ・クックの率いる船団が、ハワイ諸島にたどり着いたときです。カウアイ島の人たちが、クック船長たちに歓迎のフラダンスを披露したのですが、そこでパパ・ヘヒやウリウリといったハワイの伝統楽器が、今と変わらない姿で使われていたことが描写されています。

 

パパ・ヘヒ
パパ・ヘヒはニイハウ島とカウアイ島だけで使われる楽器

 

19世紀になると、宣教師たちによって、「ドレミ・・・」という西洋の音階と、メロディーやハーモニーを奏でる西洋の楽器がハワイに持ち込まれました。アウアナ(近代フラ)は、西洋音楽の大きな影響を受けて誕生しました。
19世紀から20世紀初頭は、ハワイがアメリカに併合され、古い伝統は廃れていくかのように見えた時代でもあります。

そして21世紀。
かつてハワイの人たちは、神々を奉納する儀式や、王を讃える儀式、土地への敬意や、愛情を表現するために歌い、踊りました。時が流れ、今、ハワイでは、ハワイの人たちのアイデンティティを取り戻そうという活動が広がっています。ハワイアン・ルネッサンスと呼ばれるこの活動は、単に昔の伝統を復活させて懐かしむのではなく、長い歴史に敬意を払いつつ、新しい時代にふさわしい、新しい伝統を創造していこうという取組なのです。
その中で、大切に受け継がれてきたハワイの伝統楽器も、新たな息吹を与えられていくのですね!

 

※ ハワイの伝統芸能「フラ(hula)」には、「ダンス」という意味が含まれています。そのため、フラ(hula)と呼ばれる事も多いのですが、「フラダンス」の方が一般的です。このサイトでは「フラダンス」と表記させていただいております。

 

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