キラウエア:ハワイの人たちが最も愛し怖れる火の女神ペレの住む山
ハワイの豊かな自然は、あるときは優しい霧や雨として、またあるときは激しい火山の噴火や嵐や雪として、人々の前に姿を現します。古代ハワイの人たちは、自然の中に神を感じたのでしょう。ハワイには、多くの神々が存在します。中でも、ハワイの人たちに最も愛され、そして最も怖れられているのが、火の女神ペレです。
ペレは、ハワイ島キラウエア火山のハレマウマウ火口に、今も住んでいると信じられています。ペレは、とても美しく情熱的、そして奔放で身勝手な女神とも言われます。ペレを怒らせると、火山が爆発し、溶岩流が大地を呑みこんでしまいます!決してペレを怒らせてはいけません。
キラウエア火山観光の記念に・・・と、溶岩を持ち出したりしたら、ペレの怒りを買い、不幸が訪れるので気をつけてくださいね。
ペレにまつわる伝説は、数多く存在しますが、中でも興味深いのが、ペレのハワイ島への移住のお話です。
南の島(タヒチともサモアとも言われます)で生まれ育ったペレは、あるとき天啓に導かれ、兄弟とともにハワイに移り住むことを決めました。ペレは、まずニイハウ島に行きました。でもニイハウ島は、ペレにとってあまりにも水が多く、住みづらい島でした。そこでペレは、隣のカウアイ島に移りましたが、そこも水が多く・・・。というわけで、ペレは安住の地を求めて、オアフ島、マウイ島と移り住み、ようやくハワイ島のキラウエア火山の火口に落ち着くことができました。
このペレの旅路、実はハワイ諸島の誕生の歴史と一致しているんです!
ハワイ諸島で一番古い島がニイハウ島。そしてカウアイ島、オアフ島・・・と南に下がる程新しい島になります。ペレが住処として選んだキラウエア火山のあるハワイ島は、ハワイ諸島で最も新しい島なのです。ここで、キラウエア火山の溶岩流の映像をご紹介させていただきますね。
2017年2月2日、崖の崩落があり、「ファイアーホース溶岩」と呼ばれる、海に流れる溶岩流が見られなくなったと思われました。でも4日に溶岩の噴出が続いていたことが確認されました!この映像は、その翌日、2月5日に撮影された映像です。
崖が崩れ落ちても溶岩流は生きていた!
どんな困難なことがあっても決して諦めないで!ペレがそんなエールを送ってくれているように感じませんか?
もう1つ、ほっこり映像をご紹介します。
キラウエア火山の火口に現れた「にこちゃんマーク」!
“Mick Kalber/Paradise Helicopters via Storyful”
かわいい!でも近づくと危険!というところも、ペレの微笑のようですね!
自然は大切にしなければいけないもの。普段は優しく私たちを包んでくれているけれど、軽視したら恐ろしいことになると、ハワイの火の女神ペレは、教えてくれている気がします。
ハワイの人たちの、自然との関わり方には、学ぶべきことが多いですね!
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