ハワイ固有植物ハラ・ペペ(Hala pepe)~聖なる植物はフラダンスの女神ラカの母、カポのキノラウ(化身)

ハワイの人たちにとって、とても重要な存在の植物たち。
今回は、そのひとつ、フラダンスの女神ラカの母、カポのキノラウ(化身)と言われる、ハラ・ペペ(Hala pepe)をご紹介させていただきます。

大昔、古代ポリネシア人が”大いなる旅”を始めるよりもずっと前に、ハワイ諸島にたどり着き、定着した植物たちがいます。その多くが、ハワイで独自の進化を遂げていきました。

ハラ・ペペは、ハワイ固有植物の中でも、ハワイ諸島でしか見られない「エンデミック」といわれる種類に分類されます。
 

ハラ・ペペは標高の高い森に生息しています(Photo by Forest & Kim Starr)

 

”ハラ・ペペ(Hala pepe)”とは、ハワイ語で「小さなタコノキ」という意味。タコノキというのは、ハワイの伝統工芸、ラウハラ工芸に使われる植物ハラ(Hala)のことです。ハラ・ペペという名前は、ハラに似ていることから名付られたようです。
ハラ・ペペとハラは、違う種類の植物ですが、ハワイの人たちにとって重要な植物という点では、よく似ています。

ハラ・ペペは、花も実も、フラダンスの女神ラカの好きな黄色です。花はレイに使われます。実は、ラカの母カポのキノラウ(化身)として、ラカに捧げる祭壇に供えられます。
祭壇は、アフともクアフとも呼ばれます。フラ・ハラウ(フラダンスを教える場)や家庭、路傍などに作られました。日本の家庭にある神棚のような存在なんですね!

☆ラカに捧げる祭壇につきましては、あらためてご紹介させていただきますね。

 

ハラ・ペペの花(Photo by Forest & Kim Starr)

 

今、ハラ・ペペをはじめとする、多くのハワイ固有植物が、絶滅の危機に瀕しています。
他の陸地と遠く離れた、”絶海の孤島”という地理的条件と、穏やかな気候のため、長い間安定していたハワイの自然は、18世紀以降の西洋人の来訪により、その微妙なバランスを崩されてしまいました。

今、ハワイの自然を保護するため、ハワイ各地でさまざまな取組が行われています。

かけがえのない自然。私たちも大切に守り、未来に伝え、残していきたいですね。

 
☆ハラについてご紹介しております、こちらの記事もご覧くださいね。


ハワイ固有の植物ハラ(Hala) ハワイでは、ハラの葉を編んだ工芸品を「ラウハラ工芸品」または単に「ラウハラ」と呼び、古くから様々な用途に重用されてきました。「ラウハラ」とは、ハワイ語で「ハラの葉」という意味です。

情報源: 丈夫でしなやかな”ラウハラ工芸品”は、自然と共存していた先人たちが見出し、編み出した芸術品! | MUSBIC/ムスビック

 

フラ(hula)は、ハワイの伝統的な歌・踊り・音楽がミックスした総合的な芸術で、宗教的な儀式でもあります。

ハワイの伝統芸能フラ(hula)には、「ダンス」という意味が含まれています。
そのため、フラ(hula)と呼ばれる事も多いのですが、「フラダンス」の方が一般的です。
このサイトでは「フラダンス」と表記させていただいております。

情報源: ハワイの教養として、フラダンスのことをきちんと知りたい! | MUSBIC/ムスビック

 

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