夜に虹がかかるハワイの美しさ~夜の虹”Moonbow(ムーンボウ)”と女神ヒナの神話が伝えたかったこと
夜でも虹がかかるのをご存知ですか?
雨上がりの夜空に現れる虹は、月の光によって作られるので、”月虹(げっこう)”、英語では”Moonbow(ムーンボウ)”と呼ばれます。
月の光は太陽の光よりもはるかに弱いため、夜の虹を見つけることは難しいのですが、夜の虹を見た人には、この上ない幸せが訪れると言われています。
ハワイと虹の特別な関係をご紹介するシリーズ、今回は、ハワイに伝わる神話から、夜の虹と月の女神ヒナのお話を、ご紹介させていただきます。ハワイの神話は、フラダンスやオリ(チャント)によって、代々伝えられてきました。
女神ヒナは、人間の男性アイカナカと結婚していたときがあります。
アイカナカは、とても怠け者で横暴なヤツで、自分は働かずに、ヒナに命令ばかりしていました。ヒナは、毎日水汲みやエビ捕りといった、重労働をさせられていました。
ある夜のこと、疲れ切ったヒナの前に虹が現れました。夜の虹、ムーンボウです。
ヒナをかわいそうに思った虹が、ヒナの故郷である月まで、橋を渡してくれたのでした!
人間には虹の橋を渡ることはできません。ヒナは自分が女神であることを思い出し、その橋を登って、月を目指すことにしました。途中でアイカナカに見つかり、足首をつかまれて引きずり落されそうになりましたが、ヒナは必死に虹の橋を登り、とうとう月に逃げることができました。
月の模様、日本では、うさぎが餅つきをしていると言われますが、ハワイでは、ヒナがタパを作っているところと言われるそうです。
タパとは、樹皮を木の棒でたたきのばして布状にしたもので、古代ハワイでは、布のように使われていました。
ヒナは、タパ作りが得意でした。横暴な人間の夫アイカナカから無事に逃れることができたヒナは、月でタパを作りながら、末永く幸せに暮らしたそうです。
古代ハワイの人々は、夜の虹と女神ヒナの神話から、自分を犠牲にするのはやめることや、自分の幸せは自分でつかむことの大切さを学んだそうです。
空に白く柔らかい雲が広がったときは、是非空を見上げてくださいね。ヒナがタパを広げて、乾かしている姿が見えるかもしれませんよ!
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Rainbow State(虹の州)と呼ばれるハワイ。日本にいると、なかなか虹を見る機会がありませんが、ハワイでは、ほぼ毎日、どこかで虹を見ることができるのだとか。ハワイと虹には、どうやら特別な関係があるようです。
情報源: 「’Ole Ua, ‘Ole Anuenue (No Rain, No Rainbow)」~ハワイと虹の特別な関係
フラ(hula)は、ハワイの伝統的な歌・踊り・音楽がミックスした総合的な芸術で、宗教的な儀式でもあります。
ハワイの伝統芸能フラ(hula)には、「ダンス」という意味が含まれています。
そのため、フラ(hula)と呼ばれる事も多いのですが、「フラダンス」の方が一般的です。
このサイトでは「フラダンス」と表記させていただいております。
情報源: ハワイの教養として、フラダンスのことをきちんと知りたい! | MUSBIC/ムスビック
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