ハワイの概念”キノラウ(Kino Lau)”~そこから見えてくるのは、古代ハワイ人たちが生きていくための叡智

ハワイの概念、”キノラウ(Kino Lau)”をご存知ですか?
”キノラウ(Kino Lau)”とは、直訳すると「たくさんの体」という意味のハワイ語です。

古代ハワイの人々は、神々は植物や動物、自然現象に姿を変えて、いつも自分たちのそばにいるのだと考えていました。たくさんの神様の化身、それがキノラウです。

クジラやタコは、海の神カナロアのキノラウ、火山のマグマは、火山の女神ペレのキノラウといった感じで、神様によって、何がキノラウか、全て決まっていました。

 

12月から4月にかけて、育児のためにハワイにやってくるザトウクジラ。海の神カナロアのキノラウです

 

キノラウという概念からは、古代ハワイ人たちの、自然への敬意や暮らしの知恵が見えてきます。

自然と共に生きていた古代ハワイの人々は、食物、衣服、家具や舟を作る道具など、生活に必要なものは、全て自然界から手に入れていました。

必要以上に取り過ぎると資源が枯渇することを、人々は肌で理解していました。だから、その日に必要な分しか取りません。
取るときには、必ず神様に感謝の気持ちを捧げます。残ったものは、やはり感謝をして、自然界にお返しします。
感謝の意思表示は、次第に儀式として形式が整っていきました。その儀式が”フラ(Hula)”の原型となったのは、想像に難くありませんね。

感謝の気持ちをなくしたり、身勝手なふるまいをすると、神々の怒りに触れます。ハワイの人たちは、嵐や火山の噴火は、神々の意思によるものと考えました。

 

ペレのキノラウ、海に流れ込むキラウエア火山の溶岩流

 

自然界に起こる様々な現象に対して、人々が感謝や怖れの気持ちを持つこと、その気持ちが自然崇拝となり、原始的な宗教の形をなしていくこと、これは古代ハワイに限らず、世界中に見られました。

ハワイで独自の文化”フラ(Hula)”として育っていったのは、人々が生活の叡智を、大切に子孫に伝え残しながら、文化として発展させたからなのですね。

 
フラダンスを習いたい、もっと上達したい、と思ったとき、ハワイの文化伝統を正しく理解することは、とっても重要。
ムスビックでは、ハワイの文化伝統について、少しずつご紹介させていただきますね。

 

フラ(hula)は、ハワイの伝統的な歌・踊り・音楽がミックスした総合的な芸術で、宗教的な儀式でもあります。

ハワイの伝統芸能フラ(hula)には、「ダンス」という意味が含まれています。
そのため、フラ(hula)と呼ばれる事も多いのですが、「フラダンス」の方が一般的です。
このサイトでは「フラダンス」と表記させていただいております。

情報源: ハワイの教養として、フラダンスのことをきちんと知りたい! | MUSBIC/ムスビック

 

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