【競技かるた入門!】「むすめふさほせ」は謎の呪文!?いえいえ、競技かるたの基本です。
「むすめふさほせ」
”畳の上の格闘技”、競技かるた必勝のヒントらしいのですが、何の合言葉かご存知ですか?
「お嬢さん、その房を干してください。」
???
まるで呪文のようですね・・・
実は「むすめふさほせ」は、競技かるた界隈では、とても重要な言葉なんです。
「むすめふさほせ」は、百人一首かるたを五十音順に分類したときに、その文字で始まる歌が1首しかない札7枚の頭文字を並べたものです。
歌の冒頭から、どの札かわかる音までのことを”決まり字”と言います。
「むすめふさほせ」は、”決まり字”が一文字、つまり”一字決まり”の歌を示しているというわけです。
瀬をはやみ 岩にせかるる滝川の われても末に あはむとぞ思ふ
一字決まりの「せ」で始まる歌を例に、もう少し詳しくご説明させていただきますね。
川の浅瀬の流れが速く、岩によって2つに分かれた急流が、いずれ1つになるように、
今は愛しいあの人と離れ離れになっても、いつか必ずまた会える。
切ないけれど力強い、再会の希望を詠んだ歌と言われています。
競技かるたは、全ての歌を暗記していることが前提です。
といっても、競技用に覚える場合は、全文を暗記する必要がないんです!
「せ」で始まる歌は1つしかないので、読み手が「せ」と言った瞬間に、取り札「われてもすえに あはむとぞおもふ」を取ることができます。
つまり、「せ」と「われてもすえに あはむとぞおもふ」のセットで覚えればよいのです。
これが一字決まりの覚え方です。
競技かるたが”畳の上の格闘技”と言われる理由は、一瞬を争うスピード感からきています。
「せ」が聞こえた瞬間、パンッ!と札を取り合う音が響く理由は、これだったのですね!
※「瀬をはやみ・・・」の歌の作者は、崇徳院という方です。
この方の生涯は、波乱万丈でとても興味深いのですが、また別の機会にご紹介させていただきますね。
「むすめふさほせ」の誕生
百人一首かるたは、庶民の文化が花開いた江戸時代、元禄の頃に大衆に広まったと考えられています。当時は、1枚でも多く暗記している人が、たくさんの札を取ることができました。
競技かるたが創設された明治以降、ハイレベルな戦いが繰り広げられるようになり、競技者全員が100首を暗記していることが前提となってきました。
試合に勝つにはどうすればよいかを考案するようになり、「決まり字」という概念がまとまっていったのです。
一字決まりの歌7首の頭文字を、
歌の番号順に並べると、「すふめさせほむ」となります。
五十音順に並べると、「さすせふほむめ」となります。
どちらも覚えづらい!!!
そんな流れで、語呂合わせで「むすめふさほせ」が確立していったようです。
歌の覚え方は、人それぞれです。
歌の内容や歴史的背景、作者のプロフィールからのアプローチや、「むすめふさほせ」のような必勝法からのアプローチなどなど。
ご興味のある方法でトライしてみると、ただ100枚を丸暗記するよりも、楽しく早く覚えることができますね!
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情報源: 【競技かるた入門!】知ったら競技かるたをもっと楽しめる!”決まり字”のお話
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