ハワイの神々に捧げられた神聖なシダ、パラパライ(Palapalai)

自然と共に生きてきたハワイの人たちにとって、大切な存在の植物たち。
特に、古代ポリネシア人が「大いなる旅」によってハワイ諸島にたどり着く前から、ハワイの森に生息していた植物の多くは、特に大切に考えられていました。
今回は、「パラパライ(Palapalai)」をご紹介させていただきます。

パラパライは、ハワイ固有のシダの一種で、ハワイ諸島の全ての島で見ることができます。日本語名を「イシカグマ」と言い、日本の温暖な地域や、ヒマラヤ、スリランカ、ポリネシアといった、熱帯から亜熱帯の地域に分布しています。ハワイ固有植物「インディジュナス」に分類されます。

パラパライは、湿度の高い、陰の多い場所で見ることができます。とても香りが良くて、柔らかい葉が特徴です。
「パライ」には、ハワイ語で「恥ずかしくてうつむく」といった意味もあるそうです。
シダは日陰にひっそりと生息しているから、そんな意味の名前がついたのかもしれませんね。

パラパライは、フラダンスの女神ラカへの捧げものだったとも、火の女神ペレの妹、女神ヒイアカが身につけていたものとも伝えられる、ハワイの人たちにとって、神聖な植物のひとつです。

 

Photo by Forest & Kim Starr

 

あるときは嵐や火山の噴火のように激しく、またあるときは雨上がりの虹や霧のように優しく・・・さまざまな表情を見せるハワイの自然。
古代ハワイの人たちにとって、自然は神聖な存在でした。あたりまえのように、自然に神を感じ、信仰するようになっていったのだと考えられています。

彼らは、クアフともアフとも呼ばれる神殿に、植物を供えて神々に捧げました。植物もまた神聖なものでしたので、儀式で使用する花や葉を摘む前には、神々に祈りを捧げて許しを請いました。儀式の後も、感謝の祈りを捧げて、海や川に沈めるなど、自然に戻していたそうです。

 

Photo by Forest & Kim Starr

 

今でもフラダンサーたちは、頭や手首、足首などにパラパライを編んだレイを着けて身を飾ります。

パラパライはなかなか手に入らないので、葉の形がよく似ているレザーファンで代用することも多いです。レザーファンは、その名「レザー」の通り、しっかりした葉で、フラワーアレンジメントなどでも、よく使われます。

ハワイの人たちの自然との関わり方って、学ぶべきことが多いなって思います。私たちも、美しい花や植物を通して、自然や文化を大切にする心を伝え残していきたいですね。

ムスビックは美しい自然や文化の伝承を応援します!

 

フラ(hula)は、ハワイの伝統的な歌・踊り・音楽がミックスした総合的な芸術で、宗教的な儀式でもあります。

ハワイの伝統芸能フラ(hula)には、「ダンス」という意味が含まれています。
そのため、フラ(hula)と呼ばれる事も多いのですが、「フラダンス」の方が一般的です。
このサイトでは「フラダンス」と表記させていただいております。

情報源: ハワイの教養として、フラダンスのことをきちんと知りたい! | MUSBIC/ムスビック

 

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