ハワイの伝統的な衣装のお話~①「ホロク(Holoku)」をご存知ですか?

「ホロク(Holoku)」は、トレーンと呼ばれる長い裾が特徴の、とても優雅なドレスです。
ハワイの人たちにとって、日本の着物のような存在の衣装で、フォーマルな場の装いでした。

今回は、ハワイに伝わる、伝統的な衣装「ホロク(Holoku)」について、ご紹介させていただきます。
普段見慣れている、南の島のリゾート・ハワイとは異なる、歴史と伝統の世界、ちょっと覗いてみませんか?

 

ホロクをまとってフラダンスを披露したカレイヒイマクアのハヅキさん

 

今から約200年前の、19世紀のことです。

西洋からキリスト教の宣教師たちが、ハワイにやってきました。
宣教師の妻たちは、衣服を着る習慣がなかったハワイの女性たちに、肌を隠して、キリスト教徒らしい服装をしてもらうため、 西洋の人たちが身につけていたようなドレスを伝えました。

 

マザー・ハバード・ドレス(Courtesy of the Missouri Historical Society, St. Louis )

 

彼女たちが伝えたドレスの原型は、マザー・ハバード・ドレス(Mother Hubbard dress)という、ハイネックで長袖、可能な限り肌を隠したドレスです。西洋の女性たちを、身も心もしめつけていたコルセットから解放するために、考え出されました。

マザー・ハバード・ドレス(Mother Hubbard dress)は、宣教師の妻たちによって、ポリネシア地域の女性たちに伝えられました。
タヒチでは「アフ・トゥア(‘ahu tua)」、サモアやトンガでは「プレタシ(puletasi)」「プレタハ(puletaha)」というように、様々な呼び名がつけられました。
ハワイでは、「ホロク(Holoku)」と呼ばれるようになり、フォーマルなドレスとして、まずハワイの王族の女性たちに広まっていきました。

 

ホロクをまとったリリウオカラニ女王(出展:Wikimedia Commons)

 

肌を隠すのが目的でしたので、初期のホロクは、ハイネックで長袖でした。

その後、ハワイ女性のふくよかな体型や、ハワイの気候に合わせて、ホロクは変化していき、ムームー(Mu’umu’u)として発展していったのです。

ムームーのお話は、次回『ハワイの伝統的な衣装のお話~②』でご紹介させていただきますね。

フラダンスは、ハワイの伝統的な行事や、公式の場で踊られることが多かったため、踊るときにホロクを身にまとうことも、とても多かったのだとか。
ホロクを身にまとったフラダンスのステージ、また復活していくと良いですね!

私たちは、その土地に伝わる歴史や伝統、文化を守り、伝える全ての人たちを応援します。

 

フラ(hula)は、ハワイの伝統的な歌・踊り・音楽がミックスした総合的な芸術で、宗教的な儀式でもあります。

ハワイの伝統芸能フラ(hula)には、「ダンス」という意味が含まれています。
そのため、フラ(hula)と呼ばれる事も多いのですが、「フラダンス」の方が一般的です。
このサイトでは「フラダンス」と表記させていただいております。

情報源: ハワイの教養として、フラダンスのことをきちんと知りたい! | MUSBIC/ムスビック

 

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