ハワイに満ちあふれる植物のちから【前編】~ハワイが世界でどれだけ特別な場所かを教えてくれる、ハワイの固有植物
誰もがあこがれる常夏の島ハワイ。
世界の中で、ハワイがどれだけ特別な場所かを語るとき、はずせない要素のひとつが植物です。フラダンス、カヌー、サーフィン、キルトといった、ハワイの伝統文化に重要な役割を果たしてきた存在、それがハワイの植物でした。
ハワイの植物の分類という視点から、ハワイの魅力の奥深くを、前後編2回に分けて探ってみたいと思います。
今回は、ハワイの在来植物、特にハワイ固有の植物について、ご紹介させていただきます。古代ポリネシア人が、”大いなる航海”でハワイ諸島にやってきたとき、そこに生い茂っていた植物たちです。
※冒頭の写真は、ハワイの固有植物、ウィリウィリです。材はカヌーやサーフボードに、樹皮は薬に、色鮮やかな種子はレイの素材として使われてきました。
ハワイ諸島の在来植物は、風(Wind)、波(Waves)、そして鳥や昆虫の翼(Wings)という、3つのWによって運び込まれたと言われます。
他の陸地と遠く離れたハワイで、植物は独自に進化していきました。
在来植物の中で、その土地でしか見られない植物を「固有植物」といいます。
ハワイの在来植物のうち、花を咲かせる植物の90%、シダ植物の75%が、ハワイの固有植物です。この比率、世界の中でも驚くべき高さなのだとか。
大自然に神を感じていたハワイの人々は、ハワイの植物の多くを、神々の化身(キノラウ)と考えました。
ハワイの人々は、フラダンスの女神ラカに捧げる神殿(アフまたはクアフ)を造り、植物を供えました。
フラダンスは、神々との対話のために生まれ、発展したと言われています。大切な教えは、オリ(チャント)やハンドモーションによって、子孫に伝えられました。そこに欠かせない存在が、植物だったのです。
植物は、ハワイの人々と神様をつなぐ存在だったのですね!
残念なことに、ハワイの固有植物の多くは、絶滅の危機に瀕しています。
私たちも、昔の人々の植物との関りを学び、これらの植物を大切に守り残していきたいものです。
☆こちらの記事では、ラカに捧げる祭壇に供える植物についてご紹介しております。
フラダンスの女神にして森の女神、癒しの女神ラカ。古代ハワイのフラダンサーたちは、アフ(ahu)またはクアフ(kuahu)と呼ばれる祭壇を築いて、自然の恵みに感謝し、フラダンスの上達を願って、ラカに祈りを捧げました。
情報源: フラダンスの女神ラカに捧げる祈りの空間~祭壇「アフ(クアフ)」に供えるハワイ固有の神聖な植物たち
フラ(hula)は、ハワイの伝統的な歌・踊り・音楽がミックスした総合的な芸術で、宗教的な儀式でもあります。
ハワイの伝統芸能フラ(hula)には、「ダンス」という意味が含まれています。
そのため、フラ(hula)と呼ばれる事も多いのですが、「フラダンス」の方が一般的です。
このサイトでは「フラダンス」と表記させていただいております。
情報源: ハワイの教養として、フラダンスのことをきちんと知りたい! | MUSBIC/ムスビック
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