ハワイに満ちあふれる植物のちから【後編】~ハワイの伝統文化を道具として支えた伝統植物
ハワイの植物の分類という視点から、ハワイの魅力の奥深くを探るシリーズ、後編では、人々がハワイに持ち込んだ、ハワイの外来植物についてご紹介させていただきます。
ハワイには特別な外来植物があります。「伝統植物」と呼ばれ、文字通りハワイの伝統文化を支えてきた植物たちです。
ハワイの伝統植物
古代ポリネシア人たちは、”大いなる旅”によってハワイに移り住んだとき、生きていくために必要な植物を持ち込みました。持ち込まれた植物は、約24種類と言われます。これらは「伝統植物」と呼ばれ、19世紀以降に持ち込まれた外来植物とは、明確に区別されています。
ハワイの伝統植物は、古代ポリネシア人がカヌーで持ち込んだので、カヌー・プランツとも呼ばれます。
ハワイの伝統植物は、食用や薬用のほか、灯油、染料、衣料など、生活に欠かせないものとして重用されました。さらにハワイの伝統文化にも貢献。カヌーやサーフボードの素材、フラダンスで用いられる伝統的な楽器に使われました。
ハワイの外来植物
ハワイの観光地で見かける、色とりどりのハイビスカスやプルメリア、ブーゲンビリア、レッドジンジャー、ピカケなどは、19世紀以降、主に西洋人によってハワイ諸島に持ち込まれました。今日のハワイを彩る美しい花は、ほとんどが外来植物です。
今のハワイの人々の生活や文化に役立つ植物も多いのですが、中には、繁殖力が強すぎるために、固有植物や伝統植物に大きなダメージを与えることから「有害植物」というレッテルを張られているものもあります。
植物や動物の「在来種vs外来種」という問題は、ハワイだけでなく、日本を含めた世界各地で見られます。とても難しい問題ですが、私たちもかけがえのない自然をきちんと守り、未来に伝え残していきたいものですね。
☆こちらの記事では、古代ポリネシア人が持ち込んだ伝統植物【カヌー・プランツ】をご紹介しております。
「大いなる旅」によって、アジアから遥かハワイ諸島にまで移動した古代ポリネシア人たち。彼らは、生活に有用な植物をハワイに持ち込みました。
情報源: ハワイの伝統植物【カヌー・プランツ】には古代ポリネシア人の生活の知恵が満載!
☆古代ポリネシア人の「大いなる旅」はこちら!
フラダンスやタヒチアンダンスは、ポリネシア人が自然や神々に捧げた儀式や祭礼が、それぞれの土地で独自に発展し、進化していったものと言われています。
情報源: 古代ポリネシア人の「大いなる旅」の謎・ホクレア号の伝説の航海:ハワイの人達の祖先のことを知りたい
フラ(hula)は、ハワイの伝統的な歌・踊り・音楽がミックスした総合的な芸術で、宗教的な儀式でもあります。
ハワイの伝統芸能フラ(hula)には、「ダンス」という意味が含まれています。
そのため、フラ(hula)と呼ばれる事も多いのですが、「フラダンス」の方が一般的です。
このサイトでは「フラダンス」と表記させていただいております。
情報源: ハワイの教養として、フラダンスのことをきちんと知りたい! | MUSBIC/ムスビック
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