パフ パフドラム ポーマイカイ・クルガー

ハワイの伝統楽器『パフ』~太鼓の響きよ、神々に届け。祈りとともに

太古の昔から世界中に存在した打楽器・太鼓。
太鼓は、世界最古の文明である古代メソポタミア文明に、既に存在していたことが分かっています。そしてハワイにも。
ハワイの太鼓は、「パフ(Pahu)」と言います。パフは神々と交わるための大切な道具でした。楽器というよりも神具という方が、ふさわしいかもしれませんね。
 

パフ パフドラム ハワイ

ハワイ諸島を”発見”したキャプテン・ジェームス・クックが収集したハワイのパフ(出典:Wikimedia Commons)

 

パフは、ハワイ、タヒチ、クック諸島などポリネシアの島々に伝わる、伝統楽器のひとつです。ハワイのパフは、タヒチからやってきた首長ラ・アが伝えたと言われています。

パフの胴は、ヤシやパンの木の幹をくり抜いて作られます。開口部にサメの皮で作られた膜を張り、手のひらと指で膜を叩いて演奏します。
堅い胴体の開口部に薄い膜を張るという構造は、世界中でほぼ同じで、しかも古代から現代に至るまで、ほとんど変わっていないんですって!

膜を叩くと大きな音が響き渡ります。この音が、神様に届くと考えたのでしょう。神事に使用される例も、ハワイだけでなく多くの国や地域で見られます。
日本では、太鼓が時刻を告げるために使用されていた時代もあったようです。

 

和太鼓 日本の太鼓

和太鼓は堅い木の幹をくり抜いた胴に牛の皮を張り止めて作られ、バチで叩いて演奏されます。

 

パフで踊るフラ・カヒコ(古典フラ)は、フラ・パフと言います。フラ・パフは、とてもフォーマルで格式高いフラと位置付けられ、他のスタイルのフラとは一線を画す存在でした。王族や身分の高い人、特別の来賓のために踊られました。
フラ・ハラウ(フラダンスの教室)によっては、パフの演奏はクム・フラ(フラダンスの先生)や一部の歌い手にしか許されないところもあるそうです。パフが神聖な道具だという証ですね。

 
フラダンスを習うと、ハワイの伝統的な楽器についても学ぶことができます。
楽しくフラダンスを習いながら、ハワイの伝統にも是非触れてみてくださいね!

 
☆こちらの記事では、ハワイの伝統楽器『イプ』をご紹介しております。


今から1000年以上も前のこと、「大いなる旅」によってハワイにたどり着いた人たちは、海や火山、雨といった大自然に畏敬の念を抱き、祈りを捧げました。時を重ね、その祈りは、歌や踊りを伴うものに進化していきました。

情報源: フラダンス~カヒコ(古典フラ)に必須!ハワイの伝統楽器、瓢箪から作った『イプ』 ⋆ MUSBIC/ムスビック

 

フラ(hula)は、ハワイの伝統的な歌・踊り・音楽がミックスした総合的な芸術で、宗教的な儀式でもあります。

ハワイの伝統芸能フラ(hula)には、「ダンス」という意味が含まれています。
そのため、フラ(hula)と呼ばれる事も多いのですが、「フラダンス」の方が一般的です。
このサイトでは「フラダンス」と表記させていただいております。

情報源: ハワイの教養として、フラダンスのことをきちんと知りたい! | MUSBIC/ムスビック

 

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