まるでゆりかごのような心地よさ～ハワイの創世神話をテーマにしたフラ・ソング「Kamili’i O Ka Po(カマリイ・オ・カ・ポー)」

ハワイアン・ミュージックに限らず、ずっと聞いていたい曲ってありますよね。まるでゆりかごに揺られているような、あるいはヒーリングを受けているような心地よさ。いつまでも続いてほしい…
そんな心地よいフラソングをご紹介いたします。

歌の名は「Kamili’i O Ka Po(カマリイ・オ・カ・ポー)」、ハワイを代表するクム・フラ(フラダンスの先生)のおひとり、フランク・カワイカプオカラニ・ヒューエットさんの作品です。
タイトルを直訳すると「闇の子ども」という意味になります。ハワイ神話に伝わる、ハワイの始まりを描いているのですが、さて？闇の子どもとは？

ハワイに伝わる世界の始まりと最初の人類

世界の始まりについては、国や地域、民族によって、様々な言い伝えが存在します。日本にイザナギとイザナミの国産み神話が伝わっているのに似て、ハワイでは、天空神ワーケアと地母神パパがハワイ諸島を創ります。

ハワイ諸島を創った後、ワーケアはハアロロ(ホオ・ホクカラニとも)との間に子供を作ります。最初の子どもは死産でした。ハアロロは、この子を手厚く埋葬しました。地中深く闇の世界に逝った子ども・・・子どもを埋葬した場所から、大きなハート型の葉を持つ植物が育ちました。ハアロロはその植物を「ハーロアナカラウカパリリ」と名付けました。ハアロロの子どもの化身ともいえるこの植物が、タロイモです。

ハワイのタロイモ畑

 
2人目の子どもの名はハーロア。元気な男の子に育ち、最初の人類となりました。ハーロアは、タロイモを兄と考え、大切にしました。ハワイの人々は、自分たちをハーロアの子孫だと考えています。タロイモはハーロアと兄弟なので、ハワイの人々は、タロイモは自分たちと兄弟だと考え、とても大切にしているのだとか。
 

父なる天空は頭上に広がり、母なる大地は足下に広がる
闇の子どもはタロイモを育み、光の子どもは人間の祖先に
天と地、光と闇、夜と昼・・・
世界の秩序はこうして生まれた

 
ハワイ神話は、世界の始まりをこのように伝えているのですね！
「Kamili’i O Ka Po(カマリイ・オ・カ・ポー)」のテーマは、壮大でありながら、ゆりかごのような優しさを併せ持っているようです。そんなところが、癒しを感じさせてくれるのかもしれません。

 
ご紹介いたします動画は、フランク・カワイカプオカラニ・ヒューエットさんのワークショップの様子です。フラダンスをやっていらっしゃる方、一緒に踊ってみてはいかがですか？

 
フランク・カワイカプオカラニ・ヒューエットさんは、ハワイ・オアフ島東部のカネオヘ出身。クム・フラであると同時に、多くの名曲を手掛けたハクメレ(ソングライター)でもあります。
ヒューエットさんの作品には、ハワイの神話をテーマにしたものが数多くあります。今回ご紹介いたします「Kamili’i O Ka Po(カマリイ・オ・カ・ポー)」もそのひとつです。

☆ハワイの創世神話『クムリポ』の解釈には諸説あります。

 
☆こちらの記事では、フランク・カワイカプオカラニ・ヒューエットさんの作品「Aloha Hawai’i Ku’u One Hanau(アロハ・ハワイ・クウ・オネ・ハナウ)」をご紹介しております。

突然ですが質問です。あなたはご自分の生まれ故郷を愛していますか？ ハワイの人たちは、自分たちの故郷であるハワイの土地や自然、人々を愛し大切にしています。

情報源: 「Aloha Hawai’i Ku’u One Hanau(アロハ・ハワイ・クウ・オネ・ハナウ)」自分の生まれ故郷、その自然や人々を愛し大切にしよう ⋆ MUSBIC/ムスビック

フラ(hula)は、ハワイの伝統的な歌・踊り・音楽がミックスした総合的な芸術で、宗教的な儀式でもあります。

ハワイの伝統芸能フラ(hula)には、「ダンス」という意味が含まれています。
そのため、フラ(hula)と呼ばれる事も多いのですが、「フラダンス」の方が一般的です。
このサイトでは「フラダンス」と表記させていただいております。

情報源: ハワイの教養として、フラダンスのことをきちんと知りたい！ | MUSBIC/ムスビック

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