フラ・ソング『Hopoe(ホーポエ)』~ハワイ島のフラ発祥の伝説は、語りつくせない悲しみとともに
私たちが「フラダンス」として親しんでいる、ハワイの伝統芸能「Hula(フラ)」
その始まりについては、ハワイの各島に、様々な伝説が残されています。そのひとつが、ハワイ島に伝わるフラのハワイ島発祥伝説。人間の女性ホーポエと、火山の女神ペレ、そしてペレの末の妹ヒイアカが登場する悲しい物語です。
フランク・カワイカプオカラニ・ヒューエットさんの作品「Hopoe(ホーポエ)」をご紹介いたします。
フラのハワイ島発祥伝説~ホーポエとヒイアカ
ホーポエは、フラを初めに踊ったと言われる女性です。ハワイ島の東部、キラウエアの麓プナに住んでいました。
ある日、海岸でフラを踊っていたホーポエを見かけたヒイアカが、その踊りに魅せられ、ホーポエからフラを習うようになりました。ヒイアカとホーポエは無二の親友となったのですが、ホーポエはペレによって悲劇的な最期を迎えることに…
ペレは、夢で出会った恋人ロヒアウを、彼のいるカウアイ島から、ペレの元に連れてくるようにヒイアカに命じます。ヒイアカはペレの命令を忠実に守ったのですが、その旅路は困難に満ちたものでした。ヒイアカの戻りは、予定よりも大幅に遅れてしまいます。
気が短くて怒りん坊で、しかも嫉妬深いペレは、ヒイアカとロヒアウが自分を裏切ったと勘違いし、その腹いせにヒイアカの大切な友ホーポエと、ヒイアカとホーポエが愛したレフアの森を、溶岩で焼き尽くしてしまったのです。
フランク・カワイカプオカラニ・ヒューエットさんの作品「ホーポエ」は、ペレの怒りによって命を落としたホーポエの悲しみをテーマにしています。
ご紹介する動画は、世界最高峰のフラダンス競技会、メリーモナーク・フェスティバル1995年大会のパフォーマンスです。四半世紀以上も前の映像ですが、素晴らしいパフォーマンスは、今も色あせることなく輝いています。
人間のホーポエは命を落とし、石になってしまいました。でも身体の命が失われても、ホーポエの化身である石は、ずっとフラを踊り続けていたと言われています。ハワイ島のハエナ・ビーチにあったとされる「ホーポエ・ストーン」は、風が吹くとゆらゆらと揺れて、まるでフラを踊っているように見えたのだとか。
その石は、1946年の津波で流されてしまったそうです。石は今、ホーポエの魂と再会して、永遠の国でフラを踊っているのかもしれませんね。
☆こちらの記事では、フランク・カワイカプオカラニ・ヒューエットさんの「Kamili’i O Ka Po(カマリイ・オ・カ・ポー)」をご紹介しております。
ハワイアン・ミュージックに限らず、ずっと聞いていたい曲ってありますよね。まるでゆりかごに揺られているような、あるいはヒーリングを受けているような心地よさ。いつまでも続いてほしい…そんな心地よいフラソングをご紹介いたします。
情報源: まるでゆりかごのような心地よさ~ハワイの創世神話をテーマにしたフラ・ソング「Kamili’i O Ka Po(カマリイ・オ・カ・ポー)」 ⋆ MUSBIC/ムスビック
フラ(hula)は、ハワイの伝統的な歌・踊り・音楽がミックスした総合的な芸術で、宗教的な儀式でもあります。
ハワイの伝統芸能フラ(hula)には、「ダンス」という意味が含まれています。
そのため、フラ(hula)と呼ばれる事も多いのですが、「フラダンス」の方が一般的です。
このサイトでは「フラダンス」と表記させていただいております。
情報源: ハワイの教養として、フラダンスのことをきちんと知りたい! | MUSBIC/ムスビック
MUSBIC公式 Facebook ページ
この記事へのコメントはありません。